スマホで調べて魚釣り!・・・なのだ


身を切るような冷たい水のなかで、

魚たちは一体何処に居て何をやってるんだべ・・・

って考えたことは無いべか?



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凍える寒さに耐え、少ない餌で飢えをしのぎ、

増水と渇水に翻弄されても、命を繋げるべく泳ぐ姿は

健気であり、逞しくも思えるのだよね。

そんな、人間よりも遥かに強く生きてる魚達を脅かす季節が、またやって来たのだ。

解禁という言葉に喜び、川に刺さっては魚の弱味に付け込み、

気付かれぬように、そっと忍より・・・

餌、またはそれに似た物に釣り針という凶器を取り付け、

純真無垢な彼らを騙し釣り上げようとする悪~いヤツらがわんさかと押し掛けてくる季節がね。





そして、此処にも一人、イヤらし~い企みを持ち、着ぶくれした男が川に現れたのだ・・・


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何でもこの男、自分のパソコンが壊れたらしく、今日はスマホで釣り場を調べると意気込んでいるらしいのだ。

愚かだす、ネットの情報に頼り過ぎるとその場しのぎで次に繋げられない釣り人になっちまうと分かってないんだべね。

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水温は、1.8度「冷たいがここなら、こんなもんだべ」とか呟いているべさ。


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男はいかにも魚が着いていそうなポイントにニンフを流すのだが、インジケーターは何事もなくただ流れてくるだけだったのす。

何度も何度もね。


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すると、この男、スマホを取り出したのだ。

ネットで厳冬期の釣り方を調べると思いきや、冷たい水の中にスマホを突っ込んだのだ。

手垢と汚い皮脂で汚れたスマホを洗ってんだべか・・・

と、思ったれば、水中の写真を撮り始めたべ。


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「魚、居ねえな・・・」

何とこの男、スマホで調べるのはネットじゃなく、写真で水中を覗こうと言う魂胆らしいのだ。

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ドライのシーズンならば、ヨダレの出そうなポイント覗くも、さっぱりだったのす。

「魚の神隠しっつうのはこんな事なんだべか・・・」

愚かなり、釣れない原因を自分以外の事と決めつけるヤツはロクな者じゃあ無いのだ。

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「あ、ここは奥に薄っすら何か写ってるんじやね?・・・魚だ!」

愚かで単純な男は魚の姿を見てはしゃぐのだ。


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上波の激しい流れに身を隠すように、魚影が何匹か確認出来たのだ。

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早速、男は上波の強い流れを通過し下波の穏やかな流れに長くニンフを留めるように仕掛けを調整したようだす。

あれやこれやと工夫しながらね。

あぁ、哀れ、純真無垢なイワナは愚かな男の手の中に・・・

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気を良くした男は次のポイントにもスマホを沈めたのだ。

かなり深~い大場所だったのだ。

「ここならきっと・・・」

「おお~、居る居る~」


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男の身長より深いと思われる淵の底に、イワナが何匹も泳いでいたのだ。

しかも、川の流れと反対向きに頭を向けてね。

つまり、岩にぶつかった流れが川底で対流してる緩~い流れに集まって居たのだよね。

「こりゃあ普通の仕掛けで普通に流したって釣れるわけ無いべな。」

ティペットを付け足し、棚を深~くして、アタリが出やすいようにあれやこれやと小細工し、流芯の脇の流れの緩い所から限られた距離で逆流してる底波にニンフを流せるようにしてね。


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見境の無い男は次々とイワナをかけたのだす。

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まだサビサビの黒いヤツとか


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ソコソコのヤツとか


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釣ってはスマホで確認しても、まだまだ居るのだす。



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一つのポイントに集まって、ぽけ~っと漂う様はまるで猫の井戸端会議みたいなもんだべか?


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男は思ったらしいよ。

もう一人居たら、さぞかし面白い水中動画がスマホで録れるんじゃないべかとね。

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しかし、そんな強欲なことを企む男に神様がバチを与えたのだ。

石の間に足が挟まり、ムリクリ引っこ抜いたれば、

左足の内側に違和感が・・・

確認したれば、ブーツフットが裂けてんじゃ!


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UVノットシーラーで応急措置するものの、30分も持たず1.8度の冷水が徐々に上がってきて左足の膝まで痺れさせるのだ。



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天罰の下った愚かな男は、「死ぬ~」と叫びながら車まで逃げ帰ったらしいのだよ。

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さらに追い討ちをかけるように、修理に出してたパソコン屋のネーチャンから非情な言葉を電話で告げられたのだ。

「ハードディスクエラーが出てるので交換しなければダメなのですが、一体式のパソコンなので分解手数料が追加されます、部品代とデータの抜き取り、移動と合わせて4万円ほど見といて下さい。」

男は身も心も冷えきってしまったらしいよ。(ザマ~みさらせ、どんとはれ!)



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by the-kingfisher | 2018-03-09 19:49 | フライフィッシング